HOME > TOP > Introduction | Models | Accessories | Wanted |


   マイティーについて
 
マイティーは、1947年東興写真用品株式会社より発売されました。豆カメラの中では比較的知られた機種で、反射・透視ファインダーを備えた特徴的なデザインは、斬新で高級感があります。アクセサリーには、1.8倍のテレフォトレンズ、角型のレンズフード、イエローフィルター、セットケースなど実用的なものが多く、当時のユーザーの購買意欲をくすぐったに違いありません。また、これだけ良心的で特徴の多いカメラにもかかわらず、当時の販売価格は非常に安価だったという記事が残っていますので、販売も好調だったのではないでしょうか。

しかし、残念な事に多くの豆カメラ同様、後続の機種を出さずに終わっています。ミゼットやマイクロのように後続機種が出ていれば、きっと魅力的な製品だったに違いありません。
マイティーには当時、メーカーが公式に発表した機種違いはありませんが、多くの仕様変更がありそのバリエーションをたどることで、ある程度の世代別分類が可能だと分かりました。
大きく分けて四つの世代に分類できます。これは今まで収集した個体のバリエーションから独自に分類したものです。

分類について
カメラとして重要なパーツである、シャッターユニットの仕様を中心に、絞りがなく、シャッターユニットの厚みが8mmのタイプを第一世代、絞りがあり10mm厚のタイプを第二世代、絞りがあり11mm厚のタイプを第三世代としています。さらに、第一世代である8mm厚のタイプを、初期、前期、後期と3つに分類しています。 また、一般に知られている第一世代の前に登場したと考えられる個体を最初としています。

この個体は、「日本写真興業通信」の昭和23年4月20日付に掲載されたマイティー唯一の広告に載っているイラストで書かれた個体と同じ物で、以降の製品とはデザインも仕様も異なっています。一般に流通していないプロトタイプの可能性も捨てきれません。現在のところ、この分類方法が適切だと考えますが、物資の乏しい時代に作られたため、部品の共用などもあり、正確な登場順を解明するには、引き続き調査が必要です。その結果をふまえ、随時見直していくつもりです。
参考文献
アルス刊 相川カオル著
「豆カメラの使い方」より

マイテー(Mighty)

このカメラは何故か非常に安價であるが、構造、仕上、性能ともによく、さらに専用の望遠レンズを用意しているなど特徴の多いカメラである。マイテーの望遠レンズはフィルターなどと同様にレンズの前に被せて用いるもので。1.8倍の大きさに寫る。美しく立派なレンズであり、性能には不漫があるにしても、豆カメラとして望遠レンズの實現はマイテーが最初であり、製造元の努力は尊い。

専用のレンズフードは角型で大きく、完全なものである。透視、反射の兩ファインダーを有している。速寫ケースのほかに、カメラ、望遠レンズ、レンズフード及びフィルム6本を収納する柔軟皮製の可愛いケースも用意されており、中々便利なものである。

レンズは、2枚玉の固定焦點で、4.5、6.3、8の回轉絞を有し、シャッターはB、1の二種。フィルムの装脱、保持装置に苦心の跡が見え、スムースな捲取りと容易な装脱によつて報われている。レンズの性能なども完全なもので、安價ではあるが、良心的なカメラと云えよう。
發賣元は東興寫眞。


 
分 類 登場時期
最初期
(プロトタイプ)

【タイプ1】
ネームプレートが印刷ではなく、シャッターユニットカバーに直接MIGHTY TOKO.P.Wと線画でプレス加工されています。後続の製品とは大きく異なりデザイン的にも未完成で手作り風の印象を与えます。裏蓋開閉金具も、ミゼットI型やマイクロオリジナル型など、当時の豆カメラの初期型と呼ばれるタイプに多く用いられた、上下スライド式の金具が使用されています。

他の特徴としては、巻き上げノブは縦のローレットのみが入っており、天面にはアールがかかっている、軍艦部のTOKOの刻印が赤文字となっている、シャッタースピード目盛りが、B,25で設置位置が後続の製品とは異なる、反射ファインダー部分が軍艦部と一体のプレスではなく別パーツとして取り付けられている、などが挙げられます。
【タイプ2】
ネームプレートが、第一世代・初期型に使用された黒地に白文字のデザインとなっています。
それ以外の本体の特徴はタイプ1と同様です。
最初期の特徴を持った個体の入手は、これで二例目ですので、プロトタイプの可能性は薄くなってきましたが、登場経緯など、まだまだ謎の多いタイプで、引き続き調査が必要です。
第一世代 初期型
ネームプレートは、黒地に白文字のデザインです。最初期とは異なり、印刷したパーツをシャッターユニットに貼り付けています。ごく初期のものにのみこのネームプレートが使われており、取説に印刷されているものもこのタイプです。シャッターユニットの厚みが薄く、ボディーとのバランスも良く、ネームプレートの黒が全体を引き締め、オリジナルマイティーと呼ぶにふさわしい機種です。
他の特徴としては、絞りがない、軍艦部がネジ止めされている、などが挙げられます。
前期型
ネームプレートは、初期型とは逆の白地に黒文字のデザインとなりました。マイティーとして一般にイメージするのは、この白地に黒文字のデザインではないでしょうか。この機種登場以降、黒地に白文字のデザインのネームプレートは使われていません。その他の特徴としては、シャッターユニットは初期型と同様で絞りがない、裏蓋開閉金具が板バネのワンタッチ式と、上下スライド式の二種類となった、背面の赤窓にスライド式の蓋が付いた、などが挙げられます。
後期型
これまでなかった絞り(f4.5, 6.3, 8)が付きました。絞り機構を新設したのは良いのですが、それまでの機種と同じ薄い厚みのシャッターユニットに応急で無理やり設置したためか、絞り目盛りが別パーツでネジ止めされています。どういういきさつで登場したのかは不明ですが、それまで作り置いていたシャッターユニットを利用するための、苦肉の策だったのではないかと思われます。
第二世代 シャッターユニットの厚みを厚くし、正式に絞り(f4.5, 6.3, 8)が設置されました。機能的には充実しましたが、シャッターユニットの厚みが増した分ボディーとのバランスが悪くなり、頭でっかちになったことが残念です。ネームプレートが印刷ではなく、刻印となっている個体もこの第二世代でのみ確認しています。
第三世代
シャッターユニットの厚みが第二世代よりも1mm厚くなり、第一世代・後期と第二世代と違ってシャッター位置が前寄りから後ろ寄りへ、絞り位置が後ろ寄りから前寄りへと変わりましたが、この細かな改良がなされた理由は不明です。これが最終機となるわけですが、登場からわずか数年の間に多くの改良が行われました。当時の後続機種を持つ豆カメラは、改良するごとに新型として発売していましたので、このようにマイナーチェンジを繰り返して、進化していった製品は特異な例だと思います。



 

その他の特徴
ボディーの貼り皮
細かいシボや荒いシボ、光沢やマットなどさまざまで、背面ヒンジ付近にMADE IN OCCUPIED JAPANの刻印があるものもあります。

軍艦部の反射ファインダーガラス
片面(内部側)に擦りガラス加工を施したものと、そうでないものの2種類があります。

ボディー内部
最初期(プロトタイプ)は、塗装はされておらずピカピカのクロームメッキのままです。フィルム押さえの板バネは付いていません。

第一世代・初期も内部同様に、塗装なしのクロームメッキのままですが、裏蓋側に圧板があり、フィルム室にはフィルム押さえの板バネが取り付けられています。また、前期は圧板があるものと、ないもの二種類があり、塗装はブラックです。

第一世代・後期、第二世代、第三世代は、圧板がなく、塗装はブラック、となっています。

マイティーには付属アクセサリーとしてフィルム保持用のアダプターが用意されていましたが、第一世代・初期や前期に見られる圧板や板バネがついたものには不要なので、これらのタイプ以降の製品に付属されたと思われます。


最初期(プロトタイプ)


第一世代・初期・前期(圧板なしも有)


第一世代・後期、第二世代、第三世代

カラーバリエーションについて
ボディーの貼り皮は黒色以外に赤色、茶色のタイプが存在します。
赤色は一般にも知られており、専用の赤色の速写ケースとコンパートメントキャリングケース、セットボックスも用意されていました。これ以外のカラーの存在は不明です。

茶色タイプ 赤色タイプ


茶色セットボックス


赤色セットボックス



HOME > TOP > Introduction | Models | Accessories | Wanted |

Copyright (C) 2003-2017 Mighty Camera Page. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.